ご覧の皆様へ
Viewer
生コンクリート(生コン)工場が受注(ご注文)を受けてから
製造して納入(納品)までの流れをおおまかに描いたものを
ご紹介します。工場によっては様々な工夫をされて効率化を進めております。
受注(ご注文)から納入(納品)までの流れ
Flow
事務受付(生コン工場)
電話などで特約販売店及び工事業者から生コンクリートの注文を受けて出荷担当へ連絡します。
事務及び内部処理
受注内容をPC入力し、製造担当(オペレーター)に送信します。
※1 製造担当
オペレーターは操作盤に必要事項を入力し、原料をミキサーに投入し、練まぜます。
その際、モニターを監視します。
★原料とは、骨材(砂・砂利)・水・セメント等です。
製造担当
ミキサーで練り混ぜられた生コンはコンクリートホッパーに排出されます。
※2ドライバー
練り混ぜた生コンをアジテータ車へ積み込みます。
ドライバー
生コンの品質を保つ為に、練り始めから90分以内に現場へ運搬します。
ドライバー
現場に到着します。
生コンポンプ車が設置されています。生コンポンプ車はアジテータ車が運搬した生コンを圧送するポンプを装備した車です。
※3 生コンクリート試験員
生コンを現場に納める前に品質を確認する検査を行います。スランプ(軟らかさ)・圧縮強度・空気量が代表的な試験です。
ドライバー
受入検査合格後、生コンはアジテータ車から生コンポンプ車へ移動し、生コンポンプ車から所定の位置に流し込みます。
- ※1 製造
- 製造担当(通称:オペレーター)と呼んでおり、工場ミキサーに投入するまで骨材(砂利・砂)・水・セメント等の量を操作盤に入力します。作業は自動システムですべての材料が計量器で量られミキサーに入り、練られます。1回の練り上げ量は、1,500(ℓ)から2,500(ℓ)です。
- ※2 ドライバー
- 今回のドライバーとは、生コンクリートを運ぶアジテータ車の運転手をいいます。免許は、大型一種免許が必要です。普通免許等を取得後、3年以上の免許期間が必要です。取得できる年齢は、21歳以上でなければなりません。(その他にも条件はあります)
- ※3 生コンクリート試験員
- 生コンクリートの試験員になるための国家資格は無く、公益法人日本コンクリート工学会が実施する、コンクリート技士とコンクリート主任技士の試験(資格)があります。各社・各工場は、社内規定に基づいて試験要員を育成し、試験員として業務に携わっています。実務経験で日本コンクリート工学会が実施する試験に合格すると資格を取得できます。
受験に必要な条件は、下記の通りです。- コンクリート技士= 実務経験3年以上で受験ができます。
- コンクリート主任技士= コンクリート技士取得後、2年の実務経験で受験できます。
- コンクリート主任技士= 7年以上の実務経験で受験ができます。(コンクリート技士は必要ありません)
セメント種類について
type
コンクリートは、 骨材(砂利•砂)•水・セメント等で作られています。
セメントには用途によって色々な種類(4種類)があります。
- ●ポルトランドセメント
- (普通・早強・超早強・中庸熱・低熱・耐硫酸塩・低アルカリ形)
- ●混合セメント
- (高炉セメント・シリカセメント・フライアッシュセメント)
- ●エコセメント
- (普通・速硬)
- ●特殊セメント
- (白色ポルトランドセメント・アルミナセメント・超速硬セメント・グラウト用セメント・油井セメント)
セメントの種類を大まかに紹介しましたが、多様なセメントがあります。
ここでは一般的に利用されるセメント(普通ポルトランドセメント、高炉セメントB種)を紹介します。
- ≪普通ポルトランドセメント≫
- 国内セメント消費の約7割を占め、一般の土木・建築工事をはじめ幅広く使われています。
- ≪高炉セメントB種≫
- 長期強度が大きく、化学抵抗性、耐熱性、水密性、アルカリ骨材反応抑制等の向上に効果があります。土木工事(ダム・河川・港湾工事等)に広く使用されています。
Question
Question
①アジテータ車とミキサー車の違いは?
アジテータ車
ミキサー車
答えをみる
アジテータ車とミキサー車の違いとして、外見からでは違いが全くわかりません。
公道を走行しているこれらの車は、アジテータ車と呼ぶのが正解です。
アジテー タ車は、 agitator = 攪拌(かくはん)という意味であり、 攪拌する車となります。
生コン工場で練り混ぜられたコンクリ ー トをドラムに入れて、 コンクリ ー トが固まらないように混ぜながら現場まで運ぶ車輛です。
ミキサー車は、 生コンに必要な材料(セメント ・骨材・水など)を直接ドラム入れて練り混ぜながら走る車です。
②コンクリートは酸性?中性?アルカリ性?
答えをみる
コンクリートはアルカリ性(12~13Ph位)ですが、徐々に中性になります。
セメント内に含まれる鉱物が水と反応(水和反応)し、水酸化カルシウムが生成される為、アルカリ性を示します。
アルカリ性を示すものとして、 塩素系の漂白剤・カピ取り剤があります。
アルカリ度が高くなるにつれて刺激が強くなります。
コンクリートは徐々にアルカリ性を失います。それは、 水酸化カルシウムと空気の反応に関係しています。
このようにコンクリートがアルカリ状態を失い、 中性化すると劣化原因の一つとなります。